統合失調症でも障害年金はもらえる?知っておきたい基本のこと

はじめに

統合失調症と診断されて、「これからの生活費はどうしよう」「治療にお金がかかるのに働けない」と不安になっていませんか?

そんな時に知っておいてほしいのが「障害年金」という制度です。実は、統合失調症の方も条件を満たせば障害年金を受け取ることができるんです。

この記事では、難しい専門用語を使わずに、障害年金の仕組みや申請方法について、わかりやすくお伝えします。

統合失調症も対象になる?

はい、統合失調症も障害年金の対象です!

統合失調症の症状は人それぞれですが、主に以下のようなものがあります:

陽性症状
  • 幻聴や幻覚
  • 被害妄想
  • 考えがまとまらない
陰性症状
  • やる気が出ない
  • 感情が表に出にくい
  • 人と関わりたくない
認知機能の問題
  • 集中力が続かない
  • 記憶力が落ちる
  • 計画を立てるのが苦手

これらの症状が、日常生活や仕事にどれくらい影響しているかが判断のポイントになります。

障害年金をもらうための3つの条件

①初診日がはっきりしていること

「初診日」とは、統合失調症の症状で初めて病院に行った日のことです。

  • この日にどの年金に入っていたかで、もらえる年金の種類が決まります
  • 証明書類が必要になるので、初診の病院名を覚えておきましょう

②年金保険料をちゃんと払っていること

以下のどちらかを満たしていればOK:

  • 基本ルール:年金に入っていた期間の3分の2以上、保険料を払っている
  • 特例ルール:初診日の前の1年間、保険料の未払いがない

学生納付特例や免除期間も「払っている」として扱われます。

③障害の程度が基準に当てはまること

障害の程度は1級から3級まで

  • 1級:ほぼ一人では生活できない(他人の手助けが常に必要)
  • 2級:日常生活がとても困難(働いて収入を得るのが難しい)
  • 3級:働くのに大きな制限がある(厚生年金のみ)

申請のときに大切なポイント

症状を正確に伝える

「調子が悪い」だけでは伝わりません。具体的に:

  • 「音が聞こえて眠れない日が週に何回ある」
  • 「人がいると不安で外出できない」
  • 「集中力が続かず、本を10分も読めない」

 医師とのコミュニケーション

  • 困っていることは遠慮なく伝える
  • 良い時と悪い時の両方を説明する
  • 家族からも様子を伝えてもらう

働いている場合

働いていても障害年金はもらえることがあります!

  • 短時間勤務
  • 障害者雇用枠
  • 職場でサポートを受けている
  • 頻繁に休んでいる

など、働いている状況を詳しく説明することが大切です。

申請の流れ(簡単版)

ステップ1:相談

年金事務所や市役所で相談

ステップ2:書類集め

  • 診断書(医師に依頼)
  • 初診日の証明書
  • 病歴や日常生活の状況を書く書類

ステップ3:申請書提出

集めた書類を提出

ステップ4:審査

3~6ヶ月くらい待つ

ステップ5:結果通知

書面で結果が届く

よくある質問

Q: 症状が軽い時期があるけど大丈夫?

A: 波があるのは統合失調症の特徴です。全体的に見て生活に支障があれば申請できます。

 

Q: 入院したことがないと不利?

A: 入院歴がなくても、日常生活に支障があれば対象になります。

 

Q: 家族が代わりに手続きできる?

A: できます。本人が困難な場合は家族が代理で手続き可能です。

 

Q: 働いていても受給できる?

A: 働き方や職場のサポート状況によっては受給できる場合があります。

 

Q: 不支給になったらどうする?

A: 3ヶ月以内に「審査請求」で再審査を求めることができます。

専門家に相談するメリット

手続きが楽になる

複雑な書類作成や提出を代行してもらえます

受給の可能性アップ

経験豊富な専門家が最適な申請方法を提案

家族の負担軽減

本人が困難な場合、家族の負担も大幅に軽減

医師とのやりとりサポート

診断書作成のポイントなどをアドバイス

まとめ

統合失調症で生活が困難になっても、障害年金という支援制度があります。

大切なのは:

  • 一人で悩まない
  • 正確な情報を知る
  • 必要なら専門家に相談する

この記事が、統合失調症と向き合う皆さんとご家族の助けになれば幸いです。

困ったときは、お近くの年金事務所や社会保険労務士に相談してみてください。きっと解決の糸口が見つかります。

この記事を書いた人

黒田隆治
黒田隆治社会保険労務士
はじめまして。社労士事務所フィル・エンドランの黒田隆治と申します。
私は障害年金のサポートを通して、生まれ育った地元・船橋、習志野の地域で暮らす皆さまの力になりたいと考えています。
障害年金の申請は一人で抱え込むと不安が大きく、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、どうぞお気軽に当事務所へご相談ください。
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