人工関節で障害年金はもらえる?対象部位・等級・申請時期を社労士が解説

長年、関節の痛みや動きの制限に悩まされ、人工関節置換術(股関節・膝関節・肩関節など)を受けた方、あるいは手術を検討している方へ。

手術で生活の質が向上することへの期待と同時に、経済面や手続きへの不安もあるでしょう。

「人工関節を入れたら障害年金はもらえるの?」「等級はどうなる?」「申請はいつから?」といった疑問にお答えします。

人工関節と障害年金の関係

障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事に支障がある場合に受けられる公的年金です。

人工関節置換術は、関節の機能障害として評価されるため、条件を満たせば障害年金の対象となります。

  • 障害基礎年金:国民年金加入者が対象(等級は1級・2級)

  • 障害厚生年金:厚生年金加入者が対象(等級は1級~3級)

人工関節で障害年金を受ける条件

受給には主に3つの条件があります。

初診日要件

人工関節手術の原因となった病気(変形性関節症、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症など)で、初めて医師に診てもらった日が特定できること。

保険料納付要件

年金保険料の納付期間が一定以上あること(免除期間も含む3分の2以上など)。

障害状態要件

人工関節を入れた関節の機能や日常生活への影響で等級が決まります。

  • 障害厚生年金3級(片側の関節)
    上肢または下肢の主要関節1つに人工関節を入れた場合、原則3級に認定。

  • 障害基礎年金(両側の関節)
    両下肢・両上肢に人工関節を入れ、日常生活に著しい制限がある場合は2級や1級の可能性。

※複数の関節に障害がある場合は、併合認定で上位等級になることもあります。

申請時のポイント

  • 障害認定日:人工関節手術日が障害認定日。手術後、状態が安定したらすぐ申請可能。

  • 診断書の正確性:手術日・部位・関節可動域・痛み・ADL(歩行、階段、着替えなど)を詳しく医師に記載してもらう。

  • 病歴・就労状況等申立書:手術前後の生活や就労への支障を具体的に記載。就労があっても受給できる場合があります(特に厚生年金3級)。

社労士に依頼するメリット

  • 診断書や申立書の記載内容をチェック

  • 障害認定日や制度の適用に関する正確なアドバイス

  • 手続き代行で精神的・時間的負担を軽減

  • 受給可能性を高める最適な申請戦略を提案

よくある質問

Q1. 人工関節を入れたら必ず障害年金3級になる?
A1. 原則は3級ですが、症状が軽く支障がない場合は認定されないこともあります。

 

Q2. 両股関節・膝関節を手術した場合、等級は上がる?
A2. 複数関節に障害があり日常生活や仕事に著しい支障がある場合は、2級以上になる可能性があります。

 

Q3. 働いていても受給できる?
A3. はい。障害厚生年金3級は就労していても、仕事内容に制限が必要な場合に対象となります。

 

Q4. 国民年金加入者でももらえる?
A4. 片側関節のみでは原則対象外ですが、両下肢や複合障害で生活が極めて困難な場合は受給できる可能性があります。

 

Q5. 手術から数年経っても申請できる?
A5. はい。将来に向けた年金は申請可能。過去分の遡及は最大5年分です。

まとめ

人工関節置換術は、関節の痛みから解放され、生活の質を向上させます。

障害年金を正しく活用することで、経済的な不安も軽減できます。

 

申請手続きや等級判断は専門知識が必要な場合も多いため、「自分の場合はどうか」と少しでも疑問があれば、障害年金専門の社会保険労務士に相談することをおすすめします。

 

お問い合わせバナー

この記事を書いた人

黒田隆治
黒田隆治社会保険労務士
はじめまして。社労士事務所フィル・エンドランの黒田隆治と申します。
この度は数あるホームページの中から当サイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。
障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、がん・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、けがや病気によって生活や仕事に支障のある方を支える重要な制度です。
特に私は生まれ育った地元・船橋、習志野の地域で暮らす皆さまの力になりたいと考えています。
障害年金の申請は一人で抱え込むと不安が大きく、途中で諦めてしまう方も少なくありません。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、どうぞお気軽に当事務所へご相談ください。
一緒に障害年金の受給へ向けて考え、進めてまいりましょう。
皆様の人生がより豊かなものとなるよう、全力でサポートすることをお約束いたします。
ご相談のご予約
09021117480

受付時間:平日9:30~18:00
(夜間・土日祝は応相談)